傷恋(キズコイ)
結婚って……まだ私達18才だよ!?
この年で、もう相手を決めちゃうなんて早くない!?

でも、結衣には何の迷いも見えなくて、当然のように話す。

確かにそれはあらゆる誘いを断る理由になるだろう。



その時ふと、悪戯心が沸いてきた。

私が旦那さんに会いたいと言えばどう返事するだろう?

断れば、結衣も他の子と同じだ。
結婚という鎖で相手を繋いでいてまでも私を警戒するのなら、そんなの本物じゃないんじゃないの?


私の予想に反して、結衣はあっさり承諾した。

そんな結衣に、すごく安堵した自分に気づいて、意地悪な考えをした事を恥じた。

やっぱり結衣は…今までの子とは違うよね。

何年ぶりだろう。
本当に友達って思える子が傍にいるのは。

結衣とあの人。

この二人が私の傍にいてくれるなら、私はそれだけで満足だ。




そして、私は週末に結衣の家に遊びに行く事になった。
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