先生のお望みのまま

「あぁ、ちょっとそこ座って待っててくれ。」


チラッと向けられたゴクセンの視線に、なけなしの笑顔がひきつる。


唯一理科系の先生用の椅子じゃない、ちょっとくたびれたソファーの、ゴクセンから一番遠い端に座った。

それを見て、ロウちゃんがクスッと笑った気がするけど、気にしない。

その内、気づけばロウちゃんもいなくなっていた。


ますます緊張してきた。

ゴクン……。ゲホゲホ。


やば、緊張しすぎて自分の唾でむせちゃった。

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