ベタな展開でホラー(短編集)
第3話 消しゴムを拾う
日差しの強い午後だった。





授業は自習。





僕は適当に漢字ドリルをやりながら時間を潰していた。







クラスメイト達は皆グループを作り、好きなアイドルの話しをしたり、携帯ゲームで遊んでいた。






そんな中、僕は必死に勉強をする。






自分が一人であることを自覚したくなかったからだ。





僕がいない楽しそうな世界など見たくなかった。







休み時間はいつも寝たフリをしている僕にとって、自習は苦痛でしかない。







普通の授業であれば、どれだけ気持ちが楽だったろう。








自分のコミュニケーション能力の低さを嘆きながら、一心不乱に筆を動かした。





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