ヴァンパイア



「優美……」


薫は自分の手首を噛み口の中に血を溜め優美に口移しをした。


それを何回も繰り返す。


屋敷の中は、
リンと薫と優美の血の臭いが充満している。



「………薫様…………私は、瞳様に―――――」
「………すまん」


薫は優美の頭を優しく撫で、口についた血を指で拭きついた血を舐める。


「自分の血は美味しいとは思えないな………はは…………」


薫は力なく笑った。



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