ヴァンパイア




バタバタッ


「薫お兄様!お父様!…………どうし」
「………無理だ、………大勢で………優美を狙って」


お母様は手に力を込めた



パリーン


窓ガラス、電気、たくさんの物が壊れた。


「瞳……沈めなさい………………優美、君は……人間になるんだ」
「………私達の分まで生きて??」
「お母様?お父様?」



優しく同じ笑顔で笑った。お父様の黒髪は少し灰になりかけている。


「斗真………行きましょう。…………薫、貴方の役目は前に言ったわね?」
「………はい」



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