Time。
出会い。

桜の時

素晴らしいくらい、快晴な今日7時07分。


私は、新しいローファーに足を入れた後、外に出た。

「ん~!気持ちいい!ヨッシャ!気合入れて行くか!」



私、西野里奈は今から中学の入学式に向かいます。中学だから、小学校の頃の友達は基本いる。好きな親友も、少し苦手な人もみんないる。

だけど、他校からも入学してくるから、私は少し浮かれ気分。

私は、基本《友達》はいっぱい作りたい派。

だけど、《信友》《心友》は基本3人が最高。これ以上の人数は《信友》《心友》だとは思えない。

私の中では、【そんなに信友、心友がいて、本当に本当の信友、心友って言えるの?】っていう考えが頭を回ってるから。

良く、友達になったばっかりの頃はこう言う人が多いじゃない?

【じゃ、私達これから親友ね!】って・・・・。


こう言われた時、私の頭の中ではこんな言葉が頭に浮かぶ。

【しんゆうって・・・どの漢字??信とか心なら・・・私はあなたをそう思えない】って・・・。


こんな私って・・・・おかしいのかな?


「里奈~!早く車乗りなさい!入学式に遅れるわよ!」

「へぇ~い・・・・」

愛想無く母に答える私。


父の車に新しいスカートにしわが付かないように気をつけて乗る。シートベルトをしめ、車が発車しようという時に私の携帯がなった。


私が携帯を開くとディスプレイには、【神谷なつき】と出ていた。


ピッ

「もしもし?」

私が電話に出ると、なつきが嬉しそうな声を上げて、

『いャ~!さっとだぁ~!これから入学式だねぇ~!!え~っとね・・・』

なつきは特に大事な用は無いらしい。ず~っとくだらない話ばっかり。

「うん・・・うん・・・」


私は一方的に話を聞く側。私はこういうなつきみたいな人は友達としか思えない。

けど・・・なんだかんだ言って、友達の中で1番好きかも。

「あっ・・・桜・・・」

『さ、桜?!いいなぁ~今うちも学校向かってるケド、桜なんて咲いてないよ~・・・』

「そっか・・・通話料無駄だからもうそろそろ切る?」

『そうだねぇ~!』


こうして、なつきとの雑談を終えて、中学の入学式に向かった。
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