王様ライオン☆


そんなこんなで朝のHRはいつの間にか終わっていた。
あたしたち1年生は今日はもう放課らしい。


「美樹~~! 帰ろうぜっ」
ヒロトがあたしの席に寄ってきた。

「おいおい上田~、おまえ桜井と付き合ってんのか?」
ヒロトの友達らしき人が
さっそくあたしたちをはやしたててきた。
クラスの視線があたし達に集まる。
別に付き合ってるわけじゃないのに、ヒロトがこっちに来るから……

「ええっ! 美樹、そうだったの?」
マミまでのってきた。


「ばっか、ちげーよ。家が隣なだけだよ」
ヒロトは今の出来事が相当ツボに入ったらしく大笑いしながら否定した。

「なーんだ、つまんねーの」
みんなが口をそろえて言ったからあたしも笑った。
どうやらこのクラスで1年間楽しく過ごせそうだ。


「俺と美樹が~? ありえねぇ! ありえなすぎてうける~!!」
ヒロトはまだヒーヒー言いながら、ひとり大笑いしていた。



「あっ、そうだヒロト! きょうは一緒に帰れないや~」
「ん? なんで?」
「マミと一緒に帰るんだ~」

ヒロトは、あーそうなんだ~と言いながら教室から出て行った。
特に興味はないらしい。



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