夢幻(むげん)【完結】


 遼平……。

 それは反則だよ。

 そんな風に囁かれたら、抵抗できないし……。



 遥は、顔を真っ赤にし、頷きながら答えた。


「うん。いいよ」

「遥、顔真っ赤だ」


 ニヤニヤしながら、遼平は、更に顔を近づけた。


「か、顔が近いよ……」


 遥は、遼平から少し離れようとした。

 が、遼平は、遥を抱き寄せた。


「だって、遥が可愛いからさ? 仕方ないだろう?」


 遼平は、さらっと、当然といった感じで答えた。


< 25 / 42 >

この作品をシェア

pagetop