舞姫〜貧乏バレリーナのシンデレラストーリー〜
感動、二十歳の誕生日
前にバイトに行ってから1週間がたち、月曜日がやってきた。



私は夕方からWINGへ行くために電車に揺られ、駅に降り立った。


やっと覚えたWINGまでの道のりを一人で歩いていると、前から黒髪の葵がやってくるのが見えてぺこりと頭を下げた。


「おおー、奈々さん。おはよーございます!」


「こんにちは。今から出勤ですか?」


「そう。奈々さんも?」


「はい」


葵は私の名前を覚えてくれていて、とてもフレンドリーに話してくれた。


一緒に裏口の階段を上ると、葵は息切れしながら必死に4階まで上がっていた。


怜音が言っていたことは本当だったんだ。


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