4人の嵐
『俺の那子に目をつけるとわ…』
永樹さん………
心配してくれてるんですねっ
なぁんて、
感動した私が馬鹿ちんでした。
『なかなかいい目してるねソイツ』
「心配してくれてるんじゃないんですか!?」
海でもどこでも永樹さんは永樹さんだ…。
『よしっ、後2時間くらい遊んだら旅館行くから今の内に遊ぼう』
「2時間ですか?」
まだ来たばっかしだしっ!
しかもまだ私海水に指先さえもついてないんですが!
真人さんの予定に焦る。
『じゃあ、さっそく行きますか』
ビーチボールを鷲掴みにして微笑む一さん。
残り時間が少ないのなら、凝縮すればいい話。
「永樹さんには顔面ヒット決めてやります」
『じゃあ俺はその豊かな胸に「黙らっしゃい」
どの会話を選んでもそういう単語を交えてくるんだから…。
永樹さんの頭の中を覗いてやりたい。
(……想像中……)
…うん、
やっぱりやめとこう
純情少女には早い気がする。