伊勢物語 ~狩りの使ひ~
第2章 伊勢入り

*男side*


カポ、カポ、カポ―。

昨日の昼過ぎに出発し、夜は野宿、そしてまた今朝からこうやって伊勢へ向かっている。



「平作、疲れてはおらぬか?」


俺の乗っている馬をひく平作に聞いた。



平作は、ずっと、俺の手伝いをしてくれている。とても、気のきくやつで、心強い。







「へい!大丈夫っす!こんなの、へのかっぱっす!!!」

平作はニカッと笑ってみせた。





「うむ、そうか。もうすぐで着くはずだが、きつくなったらちゃんと言うんだぞ?」








―あと、もうすぐだ。伊勢神宮。




   
< 10 / 14 >

この作品をシェア

pagetop