天使と悪魔―先生と彼女、二人の特別な事情
◆すれ違い2/3◆

当日。

私は事務所の卒論受付窓口の前にいた。

学生たちが次々に卒論を提出しに来る。

「久し振り〜」という歓声が時々聞こえてくる。

四年生は卒論があり、しかも講義がほとんどないので会う機会が少なくなる。

この日が顔をあわせる数少ない機会だ。


何人かの学生に続いて、みずえちゃんが事務所に入ってきた。

みずえちゃんは私の姿を見ると微かに表情を固くした。

「お兄、なんでいるの?一人で大丈夫って言ったのに」

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