天使と悪魔―先生と彼女、二人の特別な事情
◆ゲーセン2/4◆

みずえちゃんはかなりうまかった。私はすぐゲームオーバーになって何回もコンティニューするはめに。

「お兄にもできないことがあるんだ。なんだかほっとしたよ」

ゲームで興奮したのか頬を上気させながらみずえちゃんがからかうように言う。

「ゲーセンなんか来たことなかったからな。当たり前だ」

「じゃあもっと簡単に楽しめるのしよう。その前にお金両替してきてあげるよ。またいっぱい使うだろうしね」

「私はそんなに下手か?」

「もう怒らないでよ。両替行ってくるね」

みずえちゃんはいたずらぽっく笑って行ってしまった。

私は周りの雰囲気に落ち着かずしかめ面をしてただ立っていた。
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