レンタル彼氏



気持ちに気づいた瞬間、まだそうと決まったわけではないのに

頭の中はそれでいっぱいになった。




好き、


好き?



好きって、

前にサークルの先輩に対して思ってたような


気持ち?




でも、私
若草くんのことまだ全然知らない。


彼のなにを知ってる?






じゃあ、
彼のなにが好きなんだろう。




「佳乃、顔あげて。」




『……無理!……恥ずかしい。』




「俺、お腹いっぱいだけど…

デザート食べたいな。」



『え?』



そう言って
ふいをついたように


若草くんは



私に


キキキ

キス!?






.
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