レンタル彼氏



さーて、

勉強しなくちゃ。




暑苦しい夏の音。

窓の外からはうるさいくらいの蝉の鳴き声が響いている。





慎吾の部屋は冷房で
快適な温度が保たれていた。





テレビをみたり、
だらだらとアイスを食べて休憩したりを繰り返しながらも



2、3時間勉強に集中していた。






踏ん切りのついたところで携帯を開くと

いつの間にか慎吾からメールがきていた。




“今日5時までには帰れそうだから、どっか晩飯くいにいこーぜ。”





胸がきゅんとなる。




そもそも、私はご飯を作ってあげる条件で彼女の役をしてるのに


これじゃあ、
本当に付き合ってるカップルと何の変わりもないよね。



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