裏切りそして塀の中。
朝起きても私は忘れてた。

父親は朝方帰ってきてたみたいで、私が起きたとき部屋にいた。

するとすごい勢いで二階から父親が降りてきた。

リビングにいた私の目の前に煙草を投げた。
一瞬で鼓動が速くなった。

『なんねこれ。煙草吸いよっとね?』

私は黙ったまんま目を合わせなかった。

母親はびっくりしなかった。
実は吸って母親と話してたら、

『あんた煙草吸ったやろ。』

『はっ!?』

『手に匂いがする。』

と言って怒られてたからだ。
母親は生まれつき目が悪くて、その分、耳や鼻がすごくよかった。

父親はそうとうびっくりしてたに違いない。

父親にも怒られて、まだ1.2本しか吸ってないのにネジって捨てられた。

それからは吸わないでいた。

吸いたいともあんまり思わなかった。
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