君に届ける最後の手紙
母が検査室に入り、しばらくすると先生に呼ばれ、俺も部屋に入った。
するともう母の意識ははっきりしていて、申し訳なさそうな顔をしている。
「お母さん、随分無理してたんじゃないかな。命に別状はないけど、過労に加えて肺炎も引き起こしてるね」
「はい……うちは家事も仕事も母が一人でしてるんで……」
「そう……まぁ、4〜5日で回復するとは思うけど、出来るだけ無理はさせない様に……」
「……はい……」
先生との話も一段落して、母の方へ寄ると、弱々しくも申し訳なさそうな声でこう言った。
「由……ごめんね。母さん倒れてる場合じゃないのにね……」
「母さん、何言ってるんだよ!母さん無理し過ぎなんだよ!」
「ごめんね……」
母の弱々しい姿を見ると涙が出そうになる。だが母には涙を見せたくない。
「家の事はしっかりやるから、母さんはちゃんと休むんだよ?……んじゃ、アサミも待ってるし、俺帰るね!」
そう言うと、やはり母は申し訳なさそうに震えた声で
「うん……本当にごめんね……」
と、零すように言い、ベッドに顔を伏せた。
俺は今すぐ泣き出したい気持ちを抑え、病院を後にした。
ある決意を胸に。
するともう母の意識ははっきりしていて、申し訳なさそうな顔をしている。
「お母さん、随分無理してたんじゃないかな。命に別状はないけど、過労に加えて肺炎も引き起こしてるね」
「はい……うちは家事も仕事も母が一人でしてるんで……」
「そう……まぁ、4〜5日で回復するとは思うけど、出来るだけ無理はさせない様に……」
「……はい……」
先生との話も一段落して、母の方へ寄ると、弱々しくも申し訳なさそうな声でこう言った。
「由……ごめんね。母さん倒れてる場合じゃないのにね……」
「母さん、何言ってるんだよ!母さん無理し過ぎなんだよ!」
「ごめんね……」
母の弱々しい姿を見ると涙が出そうになる。だが母には涙を見せたくない。
「家の事はしっかりやるから、母さんはちゃんと休むんだよ?……んじゃ、アサミも待ってるし、俺帰るね!」
そう言うと、やはり母は申し訳なさそうに震えた声で
「うん……本当にごめんね……」
と、零すように言い、ベッドに顔を伏せた。
俺は今すぐ泣き出したい気持ちを抑え、病院を後にした。
ある決意を胸に。