不幸泣き
幸運泣き

告白



「俺と付き合ってください」


私は大楠春貴が好きだった。

通称、おお君だ。

その人に今、私は告白された。

「へ?」


私にはワケがわからなかった。

なぜなら私は、友達の鈴木莉香の

告白を手伝うために、体育館裏に

わざわざまだ寒い3月の空の下に来たのだ。

なのに来てみたらいるはずの莉香がいなくて

いないはずのおお君がいたのだ。


そして告白されてしまったのだ。


でも私はおお君が好きだった。

おお君の告白を断るはずもなく、

「お願いします...」

とぼそっと言った。

「まじ??!!...やったあ~」

おお君は満面の笑みで喜んでいた。

ホワイトデーの前日、

3月13日のできごと、

空は雲一つない晴天だった。






< 1 / 2 >

この作品をシェア

pagetop