センパイ、頑張って!


゛え゛って………





センパイ完全に引いちゃってる…。



そんな哀れむ様な目で見ないでください〜…!!



「……水口………センパイ…。」


あとちょっとで、目に溜まった涙が零れそうな状態で、センパイを呼んだ。


だってこのまま黙ってたら、冗談なしに朝までこの状態が続きそうだったから。


「み、ず口、センパ、イ〜…!」


でも、一旦言葉を発したことで緊張が解けたのか、セキを切ったように涙がボロボロ零れた。


「ぅ〜…

痛かったです〜…。」


とりあえず近くにあったセンパイの足に、顔を押し付けた。


だって泣き顔見られたくないもん…。

一日に2回も見られたくない。



「…………山田?」


「ぅ〜…!

センパっ…イ…。」


「……どこ、打った?


どこ…痛い?」


さっきまでの放心状態とは打って変わって、

優しく背中を撫でながら、私を心配してくれるセンパイ。






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