センパイ、頑張って!
太一は俺達とは違って、隣の真っ白なところで撮影した。


もう諦めたのか、スカートをヒラヒラさせながら満面の笑みをカメラに向けている。


不本意ながら、少し見とれた。


そういえば、彼女って女装してる太一に冷めたりしてねぇかな。


それはさすがに太一がかわいそうだ。


そう思って彼女を探すと、山田と二人で

「夏川先輩可愛いね―!」

「太一先輩萌える―!!

可愛すぎ―!!」

何て言ってる。

心配して損したし。


少したって、太一も終わり、最後は山田の番だ。


「じゃ、よろしくね―。」

「はい、よろしくお願いします!」


やっぱ男装してても可愛いわ。



「男装しても可愛いわね、あの子。」

「うゎ!?」

突然背後から声がして後退りをしてしまった。

「ふふ、楽しみね―…。」
< 97 / 146 >

この作品をシェア

pagetop