そして優しい嘘を言葉に
「はぁ」

違う先生だと分かったら、ホッとしてため息が出た。



「何、美雪? 具合でも悪いの?」

希未の言葉に、ハッとした。



「ううん、なんでもない」

私がそう言って笑うと、希未は不思議そうな顔でちょっと首を傾げた。

「そう? 急に黙ったから、気持ち悪くなったのかと思った」



あっ、後ろの会話が気になって……なんて、希未には言えない。

えーと。



「ほら、もうすぐバレンタインでしょ? 今年は何を作ろうかなぁ、って考えてた」

「もうそんな時期かぁ……毎年、美雪の手作りチョコが楽しみなんだよねぇ~」



希未のその言葉に、思わずクスッと笑った。

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