白虎連合Ⅲ





絵里とはもう会うことはない。

もし会ったとしても、話すこともない。





友情は消えた。

初めから無かったけど。





でも私には仲間がいる。

たった一人の私の為に皆が動いてくれる。







「紫織は怪我ない…?」


「無いって、安心しろ」


「よかっ、た」








バイクに跨り、落ちないように英寿くんの体に手を回す。

昔私を拾ってくれたのと同じ状況。



でも、今度は守れたものがあるから。







「痛い…」


「肋骨やられてんな、お前」


「…まじか」








今日でまた、私は強くなれた気がする。









.
< 243 / 358 >

この作品をシェア

pagetop