嫉妬
その日は私が“ごめん”と一言
謝った。



そしたら、たけちゃんは微笑んだ。




「俺ら…また付き合うんだよな?」



不意に聴かれた言葉に私は耳を疑った。




「え…────────!?」



私は少し声を上げていった。




「何今更驚いてんの。
 俺ら…彼彼(かれかの)だろ?」






私は“うん”とも“ちがう”とも
いえなくて曖昧にした。



けど、たけちゃんはその“曖昧”を
“そうだね”と受け取ったんだ。



「早苗、大好き。」



私の話は終わってないのに
はぐらかすかのように言葉をつける。





「たけちゃん…話がある…んっ。」





何で。何で、そうやってはぐらかすの。



たけちゃんは私にキスをした。

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