ヴァンパイア・コンップレックス
リビングに入ると
依月はもうソファーに座っていた。

「ただいま、依月」

「お帰り姉ちゃん。
今日の記録は5人だったよ。
まぁまぁかなぁ。
全員血はおいしくいただいたけど。」

依月が言っているのは
今日告白された女のこの人数のこと。
ほんっとに女にだらしがないチャラ男なんです。

「あんたねぇ、
女の子もてあそぶのも大概にしないと
痛い目見るわよ。」

姉として一応注意する。

「だってさー、
ありがたいことに見た目がいいから
女のほうが寄って来るんだもん。
おいしい餌が自ら寄ってきてんだから
いただかないわけには行かないでしょ。」
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