遙か彼方


「約束?」

「そう。約束してくれる?」

「何を?」

「……」


私は足を止めた。

手を繋いでいた彼も必然的に足を止める。



「昨日私ハルカに行くって言ったけど、それっていつになるかわからない話でしょ?だから葵が会いに来て?必ず、病気を治して私に会いに来るって約束して?」

「……もう一度、…美桜に会いに?」


ゆらゆら揺れる金色の瞳に私は小さくうなずいた。



「うん。約束してくれる?」

「僕だってそうしたいけど……」

「いいの。約束が欲しいの。それに佐山さんに言われたんでしょ?男らしくしろって」

「…あぁ。……そうだったね」


彼の瞳が強く私を見つめる。



「わかった、約束する。もう一度美桜に会いに来るよ」

「うん。ありがとう」

「その代わり、今度は美桜が僕に約束して?」

「何?」




< 164 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop