王龍
ふぅ…


煙草をふかして、一息つく


「…で、どないするん?うちは決めれへん。やけ、二人で決めてもらわなあかんのやけど…」


今は、幹部候補の中から幹部になる奴を決めてる途中


…うちは、総長ってこと秘密やけ、直接会ったことも見たことも話したこともない


だから、うちが決めるんは無理や


王龍で本当の総長知っとるんは、うちと蓮と和くんと修司さんくらいなもんや


「慎はどや?結構ええ子やで?」


「本間?…会うてみようかな?うちが…そやな、和くんの彼女で、ココに来たことにして」


「ええんちゃう?なぁ?和志」


「あぁ」


「なら、入り口付近で雑用させとくわ。ほな、さき行っとくで?」


「…ん」


バタンッ


修司さんが部屋を出ていった後、和くんが


「…姫は、それでいいのか?」


ビクンッ


和くんの何気ない一言に体は素直に反応する


…姫


うちのことをそう呼ぶ人は今は和くんしかおらん


他にうちをそう呼んでた奴は…


「…姫?」


ビクッ


「…あ、う、うん。もちろんええで?」





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