王龍
「………でね、なーちゃん」


「ん?」


いつもと何ら変わらぬ昼下がり


うちらは、移動教室のため、廊下を歩きながら話していた


ふと、目の前に見えた多数の人影


「…あ」


「…なーちゃん?どうかした?」


目の前の壁の影に隠れているのは、王龍メンバー


もちろん、蓮もいるみたいで


こっちを監視するかのように、見ていた


「…ごめん、先行ってて?うち、用事思い出したわ」


「凪瑠ちゃんどっか行くのぉ?…あ、僕のポッキーいるぅ?」


「いる」


「はい、あーんして?」


「は?」


「あははー凪瑠ちゃん、照れてんのぉ?かわいい」


「照れてないし。…ただ、恥ずかしいだけ。じゃ、貰うから」


そう言ってポッキーを一本奪い、みんなに背を向けて、王龍メンバーと逆の方向に向かった


後ろでみんなにクスクス笑われたけど





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