ひねくれ者と落ちこぼれ天使
別れと始まり




『話しは済んだかな?


では…


セイラ、わかっているね?』


神様の一言で、セイラの目からはまた涙が流れた。


「はい…」


『辛いと思うが…


こればかりは仕方がないから……』


「わかっています。



望くん…

お別れですね………


私は、本当に、初めて任された仕事の相手が望くんで良かったと思います…!」


「…俺も。

来てくれたのがセイラでよかった。



なぁ、もう二度とないと思うけど…


もし、また俺が何かにつまずいて、一人じゃどうしようもなくなったら、

また会いにきてくれよ」


「…はいっ」


セイラは、最後にとびきりの笑顔を見せた。



最後の別れだけど、心は案外温かかった。

悲しいっていう気持ちもあったけど

それよりも、未来への希望のほうが大きかった。


「じゃあサヨナラだな、セイラ」


「…いいえ。

“またね”ですよ


望くん」


「フッ…

そうだな。


またな、セイラ


また…会える日まで」


「はいっ!」




そうして、セイラも神様も俺の前からいなくなった。






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