世の中の



「いい加減にしろ!!!変態女!!!」

路地裏で少女二人が言い争っていた。


「何を言ってますの?私はあなたを守りたくて…」


「あなたがしてることはストーカーだ!!」


興奮状態の少女とは対象的に、ストーカー女は冷静だった。

それがかえって少女を怒らせる素になっていた。


「私が言ってる意味、伝わらないようね。前から言ってる通り、私はあなたを護る守護者よ」

「守護者なわけないじゃない……これ以上私に付きまとうなっ」

少女はポケットから果物ナイフを取り出し、ストーカー女に向けた。

「続けるようなら、ナイフで刺すぞ!!!」

腹の底から声をだし、迫力満載だった。
しかし、ストーカー女は少女が予想とは裏腹に、笑顔になり、歓喜の声をあげた。

「ようやく私の想いがあなたに届いたのね!!!嬉しい!!」


「は…?」

少女はストーカー女の反応に戸惑っていたが、お構いなしにストーカー女は話を続ける。

「やっとあなたの本性が見れる……仮面じゃなく、あなたの素顔を…」

ストーカー女は両手を少女の方向に延ばし、
「さあ!!魅せてよ!!あなたの本性を!!!」


少女は一歩後退りをした。
ストーカー女は一歩少女に近づく。

「意味…わかんない」

また少女は後退りをする。
ストーカー女は少女に近づく。


「さあ…魅せて。私に」


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