フェンス
その瞬間!
すかさず彩花が後ろから陣野を押さえ込んだ。
陣野の髪の毛を掴んで床に押さえつけると陣野から拳銃を奪い取り頭に突きつける。
『彩花……お前何をしてるかわかってるのか?』
陣野は淡々と話すが内心は驚いているのだろう目が泳いでいる。
『わかってる。』
『お前も俺を裏切るのか……?』
少しの間、沈黙が走る。
そのあと彩花がゆっくりと口を開いた。
『私は司織さんが失踪してからずっとあなたを支えてきた。
ずっとあなたの味方だった…
でもこの計画にはあなたにとっても私にとっても誤算があった。』
『誤算だと…?』