オバケの駐在所
本当なら今頃は
友達と遊んでる時間だけど
今日は行かないの。

それよりやらなきゃ
いけない事ができたし
遊びに行きたく
なくなっちゃったから。

ホットパンツから覗く
太もものアザが
目につく度、
それは紫色ににじんで見え
自分でも痛々しくて
つい心が歪んでしまう。

それに侵されないよう
1口大きくアイスをかじり
また雑誌に目を通すのだ。

夢みたいな
華やかな自分を
思い浮かべながら……。

「……なによ。」

視線の端には
先ほどから男の子がいた。

交番の入り口で
こちらを気にするように
立っていて
小学校低学年くらいの
幼さに見えるけど
子供っぽい顔つきだから
実際はいくつかわからない。

その子の
まごまごした態度が
私にはどうにも
かんに障る感じだ。

「……もう、なに?
お巡りさんならいないよ?
どっか行っちゃったみたい。」
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