last love










「お前もまだ残ってたんだ?」


「え、あ、いや…」






まさかこのタイミングで
出てくるとは思わなくて動揺を隠せなかった。






「もしかして、俺のこと待ってた?」






   図 星






「な、なんでっ」


「えーなに、図星かよ?(笑)」






 あ(^o^;
という顔をしたら景介は
ヘヘッと笑った。






くそう…はめられた。







「待ってたの?」


「待ってない」


「待ってたんだ?♪」


「だから待ってないっ」


「ちぇ」






拗ねたのか、
景介はあたしと反対方向を向いて歩いて行った。






「どこ行くの?」


「教室」


「なんで?」


「なんでって、鞄」






「あー…鞄、ね」と呟くあたしに
景介は振り向いた。

そして怪しく笑ってこう言った。




 

「玲衣も来る?」


















「…うん」






あたしはそれから静かに付いて行った。


















< 76 / 114 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop