last love
「お前もまだ残ってたんだ?」
「え、あ、いや…」
まさかこのタイミングで
出てくるとは思わなくて動揺を隠せなかった。
「もしかして、俺のこと待ってた?」
図 星
「な、なんでっ」
「えーなに、図星かよ?(笑)」
あ(^o^;
という顔をしたら景介は
ヘヘッと笑った。
くそう…はめられた。
「待ってたの?」
「待ってない」
「待ってたんだ?♪」
「だから待ってないっ」
「ちぇ」
拗ねたのか、
景介はあたしと反対方向を向いて歩いて行った。
「どこ行くの?」
「教室」
「なんで?」
「なんでって、鞄」
「あー…鞄、ね」と呟くあたしに
景介は振り向いた。
そして怪しく笑ってこう言った。
「玲衣も来る?」
「…うん」
あたしはそれから静かに付いて行った。