儚花火
獅兎は溜息ついたけど、あたしは嬉しすぎて死にそうなくらい。

最近あたしと獅兎の間には絶対的な距離がある。

だからこうやって夏祭りに行ってくれるのは滅茶苦茶嬉しい。

「えへへ~。じゃぁ、稽古行ってくる!」

あたしは大急ぎで部屋に戻って着物に着替えた。

本当はあんまり好きじゃない着物。

でも獅兎のためならいくらだって着られる。

舞だって出来ればやりたくないけど、夏祭りの為!!

獅兎と一緒にいられるなら、例え火の中水の中!

十二単の中だって平気よ!!

今から夏祭りが楽しみっ!
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