なんでも屋 神…第二幕
一葉を俺の家迄送るが、これは送るって言えるのか?家に帰っても一人だからと言う一葉を、イトさんに料理教室を開いて貰って宥める。



一葉を家に置いてバイクを走らせ、着いた先は[朱仙寺]。白砂利を敷き詰めた寺内にバイクを停めると、脇にはホワイトカラーのエスカレード。



途中で買ってきた線香と、白や黄色や紫の菊の花束を持ち、水を汲んで寺の裏手に回る。



静粛な墓場とは到底思えない賑やかな笑い声に、両頬の筋肉も自然と緩んでいく。



「お、来た来た。遅ーぞ神。皆もう集まってんぞ。」



苦笑いで買ってきた花束や線香を見せ、遅れたのは駄々を捏ねた一葉の所為だと気取られないようにする。
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