なんでも屋 神…第二幕
半田さんが最初に事務所を訪れた時、限りある余命なら…と言っていた事を思い出した。



「なぁに心配はいらんて。爺や婆には良く有る事じゃ。して…どうじゃった?」



俺は大さんに無事依頼を遂げた事を告げ、涙と鼻水を流しながら、何度も頭を下げる大さんの姿を見ていられなくなり、素早く公園を後にした。




此処からは後日談になるが、半田さんの体調も良くなり、二人が人目を気にする事無く、毎日仲良く手を繋いで公園に訪れると、俺と会えば毎度の如く、大さんは子供のようにはしゃぎながら話してくれる。



今日も子供達の歓呼の声と喚声が鳴り響く、[丘の上公園]の指定席ベンチには、春の匂いと子供達の嬉顔に微笑みながら、言葉少なに会話を交わす、仲の良い二人が春のそよ風に揺れて居た…。
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