「傍にいてやんよ」



「あたしも覚えてる。たぶん、ずっと覚えてる」


生ぬるい風が頬を通り抜ける。


梅雨晴れの空。


家につくと、相坂くんは「また明日」とひとこと残し、運転しながら大きく手を振って、人ごみに見えなくなった。


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