「傍にいてやんよ」



いつの間にかテーブルいっぱいに広がった、テキストやたくさんのノートを鞄にしまっていると、


「あ、あのさ‥‥このあとなんか予定ある?」


すこし控えめにそうきいてきた。


「ううん。おうち帰るだけ」


「じゃあさ、ちょっとそこ寄って行かない?デパ地下にめっさうまいソフトクリーム屋があんの♪」


あたしを‥‥誘ってくれてるんだよね。


「いいよっ」


彼は無邪気に笑った。


あたしたちはまだ蒸し暑い外に出て、近くのデパートへ歩いた。


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