告白
清水くんは、きらりたちと少し話て戻ってきた。


「別行動にしてもらったから、行こう。」


また清水くんに手をつながれた。


しまった、せめてハンカチで、手をふいておけばよかった。


また汗だくの手を握られてしまった、失敗だー。


「そんなに、いやそうに歩かないでくれよ。」


清水くんの落ち込んだ声。

だって本当にいやなんだもん。


好きな人に汗だくの手を握られて、うれしい人いるの?


「じゃ、手離して。」


「無理。」


何これ?


さっきの繰り返し。


「ため息つくなよ。」


どうやら、自然とため息が出たようだ。


「ジュースでも飲んで話そう。
ここで待ってて。」


ベンチを指差し、ワゴンの店に清水くんは向かっていった。


「はい、どうぞ。」


わたされたのは、大好きなグレープジュース。
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