告白
「私一人っ子なのよ。
こんなステキなお兄さん、ほしかった。
いじめ受けてた時、もしこんな兄がいたら、助けてくれたのかもしれない。
でも兄がいても変わらないのかも。
いじめを受けなかった奈津美だから、だからお兄さんたちもこんなに優しいのかとも思ったり、結局私は奈津美がうらやましくて、嫉妬してるの。」


どうしよう、なんて言えばいいかわからない。


きらりにそんな風に思われていたなんて。


「そんな顔しないでよ奈津美。
私、奈津美の事大好きなんだから。
大丈夫。
昨日、お兄さんたちと電話で話して私スッキリしてるから。」


正兄、竜兄、ケーキ食べてないでなんか言ってよ。


「うらやましく思ってていいんだって。」


笑顔のきらり。


「バカだろ、奈津美。
きらりと友達なんだろ?
だから、すげぇ、こいつにはかなわないやって思ってていいんだ。
そんな事思ってっから友達なんだよ。」


「つまり、自分にはない所もってる尊敬できる友人ってやつだよね、きらりちゃん。」


正兄と竜兄の言葉が心にしみる。
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