甘々果汁BABY
ザザァ―――――――――
波の効果音を背景に、
他のみんなは砂浜で走ったり、
ビーチバレーやったり、
お城を作ったりしている。
なのにあたしらは話してるだけで、
ちっとも動かない。
お昼になればもう
海での行動は終わってしまうのに…。
もうすぐで...お昼になっちゃうよ?
「ねぇっ、海入らない?」
澪が気を使って
助け船を出してくれた。
バカでも
なんかこうゆうとこしっかりしてる。
「でも水着持ってきてねーし。海入るの禁止だろ?」
「そんなのオヤジらが決めたセンスのない決まりでしょ?」
澪は野上くんに負けじと
海の家で涼んでいる先生たちを指差した。
「行こうっ。」
あたしは野上くんと弘斗を引っ張って、
さっそうと透き通った海に飛び込んだ。