赤い愉楽
頭を押さえた奥田は
慌てた様子でなおも鬼軍曹に訴えかけた。


「たたた、大変ですぅ



<ワタヌキ>さんが明日この学園にいらっしゃるんです!」




鬼軍曹の顔が一瞬険しくなる。



奥田の胸倉をつかみ
まるで恫喝するかのように


鬼軍曹は問いかける。


「決まったのか?」


奥田は黙ってうなずく。

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