茜ヶ久保マリネの若気の至り
洞窟の出口まであと一歩という時だった。

何の前触れもなく。

「!」

大量の土砂、そして岩盤が天井より崩れ落ちてくる!

「マリネ!」

咄嗟に私を突き飛ばし、崩落から助けるリヴァイアサン。

代わりに彼は、何十トンもあろうかという土砂、岩盤の下敷きとなる!

「リヴァイアサン!」

あの飄々とした優男でも、本性は海竜王だ。

あの程度では死にはしない。

それよりも問題は。

「……」

海刀神を上段に構え、地面を踏み締める。

私は目前に立ちはだかる全ての抗争の元凶…ムッチリと太った野心家、クラーケンを睨み付けた。




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