私と彼の関係〜本気の浮気〜



それはない・・・

ないはず。



「えっ、そうなんですか?分かりました」



手を引いて歩いてくれていた介添えのお姉さんがヘッドフォンから出ているマイクを口元に当てて何か話している。



「申し訳ありません。前の組が少し押しているようで、一旦別室に入りますね」



教会へ続く渡り廊下の手前を左に曲がり、一番手前の部屋のドアを開けた。


手を引かれて中に入ると



「え?先輩?」



吉沢先輩が立っていた。



「真央ちゃんおめでとう。びっくりした?」



いたずらが成功したと言うように少し目を細めて笑う先輩に私は驚いて。



「花嫁様はこちらへ」



ソファーではなく背もたれのない丸い椅子の前まで手を引かれた。





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