私と彼の関係〜本気の浮気〜



「でも飯田さんは『自分の幸せは真央が幸せであることだから』そう言って笑ったんだ」



だけどね、と言葉を続けた彼は私に顔を向けて



「俺は俺にしかできない方法で真央を幸せにするから」



私の顔を真っ直ぐに捉えた目は真剣で



「今日から俺と一緒に人生を歩んでください」


「・・・はい」



零れ落ちそうになる涙をこらえて力強く返事をした。




『コンコン』



ノックの音にハイと無意識で返事を返した。



「失礼します」



介添えのお姉さんが後ろに1人連れて入ってきた。



「メイクを直しますね。あと花婿様はあちらで着替えてください。お手伝いしますので」



お姉さんは奥の扉を指差すと、私にニッコリ笑いかけた。





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