サナギとセカイ
と、そこへなんかスゲーイタリア風な安っぽいドリアが届いた。

腹が減ってたから、持ってきた店員から奪うようにして取り上げ、さっさと一口食べた。

つーか、食べるのを急き過ぎた。

ぐつぐつクリームソースが煮立ってんのを見て冷静になっとくべきだった。


一口入れた瞬間、私はソファーの上でのたうち回っていた。


「ッ~~~~!!!」

「凪さん!?熱かったスか?」

「バッ…おま!あ、あひゅふへぇよ!うっへー、あ、あちゅくねーっちゅってんら!!」


うるせー!

目尻に涙なんか滲んでねーっつーの。


「くっ、あはは」


このチンピラ。

人が七転八倒してるってのに、呑気に笑いやがって。

そのウゼーピアス、耳ごと落としてやろうか。


「くっくくく、やっぱ凪さん楽しーわ」

「あン?」


意味の分かンねーこと言い出しやがった。


「どういう意…」

『あーーーーっ!』


意味だ、と言おうとして、私の声を二つのシンクロした叫び声が押し潰した。

店内で、うるせーんだよ。

どこの阿呆だ、と席から首を巡らせようとして、私は即座に首を引っ込めていた。

ついでに、タカナシの頭も掴んで伏せさせる。


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