サクラミチ。
「子供は早く寝ないと…」

太陽がとどめをさす。

「…あ゛ぁーーーもう!!」

キレれる寸前。鈴夏が日向の顔を覗き込むように見ていた。それも心配そうに眉を下げて…。

「本当に大丈夫?」

近い顔にどきっとして、キラキラした唇に目いっていたその時。
鈴夏の危険に気付いた太陽が目を光らせた。
素早く鈴夏の隣に移動し、肩を掴んで教室の時計のほうに向きを変えた。
「鈴夏、チャイム鳴る・・・」

太陽がボソッと言う。

< 38 / 50 >

この作品をシェア

pagetop