妹系男子。
サン
そしたらやっぱり辺りは静かになる訳で
俺がずっと嫌いなもの
背中に感じる視線
背中で聞く笑い声
愛想笑い
今はその全部が感じられる気がする
ヨシ「…麟太郎」
ヨシの大きい手のひらが背中にのる
でもやっぱり悪いのは俺な訳で
その温もりが痛かった
「鈴木―」
その数名の男子が取り囲む
イチ「何、何、喧嘩?!」
ヨシ「…あ?!どけよ!!」
イチとヨシが割り込もうとしてくれる
――良い友達だよ
でも俺ばかりが迷惑かけてる
「はっきり言えよ?!」
「しらばっくれんな」
こんな風に囲まれたのは初めて
さっきまで笑顔だった奴
席まで客を誘導してくれてた奴
全員別人の顔――
やっぱり今まで通り
隠し通すべきだったかな
まぁ、無理だったろうけど