妹系男子。
アキ「本当に有り難う」
俺の目を見て、今度は冗談混じりに言う
リン「もう良いって」
そして見つめ合った俺達は
何だかおかしくなって笑い合った
………
あんなに悩んだのに
あんなに辛かったのに
何だろう
不思議な何かが一気に全部を洗い流した
短い期間で起きた色々なこと
怒濤の一週間と数日
……だっけ??
いつから悩んでいたかも忘れてしまった
―――
―――
「あれれ、良い雰囲気じゃん??」
「抱き締めろ、抱き締めろ」
「いっそチューしちゃえ」
………
………
………
俺は完璧に忘れていた
屋上は教室から見える位置にあることを
クラスの窓際の奴等が覗いている
声までは届いていないだろうけど
明らかに俺を認識していた