妹系男子。



アキ「本当に有り難う」


俺の目を見て、今度は冗談混じりに言う



リン「もう良いって」



そして見つめ合った俺達は
何だかおかしくなって笑い合った



………


あんなに悩んだのに
あんなに辛かったのに



何だろう

不思議な何かが一気に全部を洗い流した


短い期間で起きた色々なこと



怒濤の一週間と数日

……だっけ??



いつから悩んでいたかも忘れてしまった



―――



―――


「あれれ、良い雰囲気じゃん??」
「抱き締めろ、抱き締めろ」
「いっそチューしちゃえ」



………



………



………



俺は完璧に忘れていた

屋上は教室から見える位置にあることを



クラスの窓際の奴等が覗いている


声までは届いていないだろうけど
明らかに俺を認識していた



< 614 / 713 >

この作品をシェア

pagetop