妹系男子。



ハードル高過ぎる



でもあそこにいるのは鈴だ

口を滑らすかもしれない
むしろ進んで言うかも



………



………


でも

言わない訳にはいかない



今回のことでは皆に迷惑かけたし
ちゃんとお礼言いたいし

林さんとのことは嬉しいことだから



リン「どーぞ」

自分でも思う
見事な棒読みだった

なかなか真似できません



アキ「おじゃまします」

小さく言う

だって心の準備的にはアウト



それから林さんの前に立って歩いた

こんなに廊下長かったっけ、
ってくらい長かった



扉がいよいよ手の届く場所に



リン「開けるよ??」

アキ「うん」


見詰め合うハラハラ感

……不謹慎だね



俺は心臓がこれまでにない位
勢い良く大暴れしているのに気付いた



そして林さんから目を反らし
ノブに手をかける



―――



―――



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