年上王子と新婚旅行☆


やっぱりガキだな。

そんな風に思いつつ、頬はニヤケるばかり。



長い睫毛に見惚れそうになり、慌てて前を向いた。


さすがに運転中はヤバいからな。



華が寝てしまったから、何となく静かになる車内。


華が好きだというスローなバラードが、ゆったりと響いている。




夏っぽくないのんびりした雰囲気が、そこには溢れていた。



これも、華が織り成す空気なんだろうな。


ガキなのに、しっとりとした…



言葉には仕切れない雰囲気。




規則正しい寝息を聞きながら、まだ車の少ない高速道路に入ったのだった。





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